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いにしえゲーム血風録 十一回表 「メダルゲームの愉しみ(黙示録編)」

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 突然ですが、本コラムをお読みの方であれば、一度はゲームセンターに足を運ばれたことがおありでしょう。そしてその独特の空気や雰囲気は良くご存知のことと思います。しかし冷静に考えてみると、これだけ様々なジャンルのゲームが一堂に会しているというのは驚くべきことですし、人間の遊びに対する執念を形として見ることが出来る、実に貴重な場所であると言えましょう。

 

 さてゲーセンにはビデオゲームを筆頭に、レースゲームやガンシューティングなどの大型筐体や、最近ではオンライン対戦が可能なトレーディングカードゲームなど、ご家庭では味わえないゲームが目白押しです。そんな中、「ご家庭では味わえない興奮」という点では最高峰のジャンルがあります。それがメダルゲームなのです。その中でも競馬ゲームとメダルプッシャーが主流となっているようです。

 

 競馬ゲームはそのまんま競馬であり、1着の馬を当てるゲームですが、現在は馬主になって持ち馬をレースに出場させたりすることも出来るようです(持ち馬が勝てばもちろん大量のメダルが獲得出来ますが、馬主になるにはそれ相応のメダルが必要なので、ある意味現実世界を反映しているとも言える)。

 

 メダルプッシャーはメダルを投入口に入れると、そのまま前後に稼働するステージに転がり落ちます。このステージ上には既に大量のメダルが敷き詰められており、投入したメダルがステージ上のメダルを押して、手前の入賞口へと落とすのです。

 一見、実に地味な作業のゲームですが、現在はメダルがステージ上の特定の穴に入ると、パチンコのように液晶デジタルが回転し、数字が揃えばメダルを獲得出来ます。また数字が揃うとステージ上にボールが放出され、これがメダルに押し出されて入賞口に落ちると、何と言いますかカイジの沼というかピタゴラ装置というか、なんか大掛かりな抽選装置に導かれます。

 ここで上手い具合に特賞穴に入れば「ジャックポット」となり、数千枚のメダルがステージ上に放出される仕掛けが施されています。そうなると大量のメダルが押し出されてくるわけですから、まさに一攫千金。動画サイトでもジャックポット獲得の瞬間を多く閲覧することが出来るほど、このジャンルは大人気のようです。

 

 このように明るい照明にキレイな液晶画面、それにプレイヤーの興奮を煽るギミックが満載され、ある種テーマパークのアトラクションのようなきらびやかな雰囲気に包まれています。そして大量のメダルを獲得する瞬間、プレイヤーはかつてない興奮を味わい、これぞまさにゲーセンの醍醐味と言えるでしょう。

 …しかし、忘れてはなりません。メダルゲームの本質はギャンブルなのです。運命の女神が微笑めば大量のメダルを獲得でき、死神がニヤリと笑えば全てのメダルは消えてなくなります。つまり鉄火場なわけで、今でこそ明るいイメージの筐体が並ぶようになりましたが、しかしかつてのゲーセンのメダルゲームは現在の競馬ゲームやプッシャーのような大型筐体ではなく、普通のビデオゲーム筐体くらいの大きさで、内容も直球で「バクチ」を前面に押し出したマシンが並び、それこそ香ばしい雰囲気に包まれていたのです。

 そんなわけで今回は、ちょっと昔のメダルゲームについてお話したいと思います。さて、本題に入る前に、今回ご紹介するメダルゲームに関係する、基本的な用語解説から始めましょう。

 

・BET:メダルを賭けること。筐体には「BETボタン」があり、これを押した回数だけメダルを賭けられます。中には「MAXBET」というボタンもあり、これは1回押すだけで上限一杯までメダルを賭けることが出来る、一か八かボタンでもあります。

・WAGER:賭けたメダルの枚数のこと。ゲーム中は大抵左下に表示される。猛者はMAXBETを連打するので、毎回WAGERが50とか100とかになっている。こんな人を見かけたら、後ろから見学すると突拍子もない払い出しが見られて楽しい。

・DOUBLE UP:DOUBLE DOWNとも呼ばれる。獲得したメダルをそっくり賭け、カンタンなゲームに挑みます(ゲーム内容はジャンルによって異なります)。これに勝利するとメダルが2倍になって返ってきます。が、負けたらもちろんゼロ。しかしこのシステムこそがメダルゲームの本質だったりします。

・TAKE SCORE:DOUBLE UPに挑まず、獲得メダルを貰うこと。なんか自信がない時はコレ。勇気ある撤退です。

・HALF DOUBLE:獲得メダルの半分だけ賭けてDOUBLE UPに挑むこと。負けても残った半分は貰える。堅実と言えば堅実。

・JACKPOT:特別な大当たりのこと。数千枚は当たり前で、現在は数万枚というメダルを獲得出来ます。が、もちろんその確率はハンパなく低く、人生の運を総決算しなければ獲得出来ないと思った方が良いです。大抵は最大枚数までBETした場合に限り、JACKPOT獲得の権利が発生します。つまりハイリスク・ハイリターンです。

・FREE GAME:特定の役が完成した場合、WAGERはそのままに、タダで規定回数ゲームがプレイ出来る特典。しかもFREE GAMEでは最低でもWAGER分のメダルは当たるので、例えばWAGER10枚でFREE GAME10回を獲得すれば、その時点で100枚の当たりが確定します。実はメダルゲームのキモとなるシステム。

 

 以上の用語のより詳しい解説はネットに任せるとして、ゲーセンのメダルゲームの話を本格的に始める前に、まずは私の最初のメダルゲーム体験からお話ししたいと思います。

 

 まだ私がゲーセン小僧ではなかった頃、ゲームと言えば友人宅のファミコンでしたが、しかし時折小銭を握りしめて、友人とある場所で遊んでいました。そう、以前もご紹介した「デパートの屋上遊園地」です。ゲーセンほどではないにしろ、色々な(中には聞いたこともないような)ビデオゲームがあり、また1回10円のエレメカがあったりと、小銭で結構遊べる場所でした。

 そんな中に、メダルゲームはありました。いわゆる「ピカデリーサーカス」「国盗り合戦」などの王道ゲームが並んでおり、それらで散々遊んだものです。しかしこの手のメダルゲームは間違いなくメダルが減るように出来ているため(ゲーセンのメダルゲームも長い目で見れば同じでしょうが)、持ちメダルの枚数は右肩下がりとなっていきます。

 そして残りのメダルも数枚となり、日も暮れてきました。私はメダルを使い切ってしまおうと(屋上遊園地ではメダルを預かってくれないのです)、メダルコーナーの片隅のマシンに向かいました。それは屋上遊園地に来るたびに、最後のシメとして遊ぶのが通例となっていたマシン、「ジャンケンマン・ジャックポット」でした。

 

 「ジャンケンマン」は「グー」、「チョキ」、「パー」の3つのボタンと、正面に赤色LEDのスクリーンがあり、メダルを入れてスタートボタンを押すと「ジャンケン!」と掛け声がかかり、LEDスクリーンにグーチョキパーが高速で変化していきます。プレイヤーは3つのボタンの1つを押し、ジャンケンに挑みます。ボタンを押した瞬間にスクリーンにはいずれかの手が表示され、見事勝てばメダル2枚を獲得出来ます。ここで「はらいもどし」を押せばメダルが出てきますが、スタートボタンを押すと勝負が続行。ここで勝てばさらに倍の4枚のメダルが獲得でき、5連勝すると32枚のメダルが獲得出来るのです。

 …と、これは初代の話で、今回の「ジャンケンマン・ジャックポット」は、ジャンケンに勝つとスクリーンの周りに配置された円形ルーレットが回転し、止まった場所の数字の枚数だけメダルが獲得出来るというギャンブル性の高い内容になっていました。しかも数字の中には何故か「1」があり、勝ったのにメダルが増えないという恐ろしい罠も仕掛けられていました。しかしながら最大払い出し枚数が50枚というアメリカンドリームは、実に抗しがたい魅力を持っていたのです。

 しかし私は「50枚なんて出ない」と思ってました。だってピカデリーサーカスなんて、賭けてない時に限って「30」が止まり、何か所も賭けた途端に「0」が連発するのです。さすがのバカガキも「ウラになんかある」と思ったのです。ですからこの時もメダルを速く消費する目的で、比較的勝負が速いこのマシンを選んだに過ぎなかったのです。

 

 さて何気なくメダルを入れ、ゲームスタート。もはやグーでもパーでも何でも良いからボタンを押します。

 

「ジャンケンポン!フィーバー!」

 

 …あ、勝った。特に感慨もなくルーレットを見つめていると、ピタリと50で停止。…え?と思う間もなく、払い出し口から飛び出してくる大量のメダル。やった!初めて50を当てた!でももう帰らないとオカンに叱られる!でもメダルを捨てていくわけにもいかない!

 喜びと戸惑いがないまぜになった気分で、私はメダルを友人と分け合い、大急ぎで消費して家路に着きました。その夜高熱を発し、子供心に「あぁ、運を使い過ぎたのだな」とぼんやり考え、同時に「…出る時は、出る」という悪い考えに至ったのでした。

 

 

 それ以来、私はメダルゲームが大好きになりました。そしてゲーセン通いが始まり、そこでより本格的なメダルゲームに出会い、より深みにはまっていったのでした。ギャンブルにハマるのもこんな感じなのでしょうね。

 

 

 ということで、続きます。



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todome

過去のホームページ時代より寄稿させていただいておりましたが、とある作品を完結させぬままに十数年すっかり忘れ、この度親方の号令により、再び参加と相成りました、todomeと申します。 主に小話を寄稿させておりますが、マンガ、ゲームにつきましても、今後ご紹介させていただこうかと思っております。どうぞお付き合いください。

 - ゲーム, いにしえゲーム血風録, トドメ氏

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